

グローバル視点で数字を紐解く。
経営戦略を支える“知”の仕事。
グローバル視点で
数字を紐解く。
経営戦略を支える
“知”の仕事。



- 入社年度
- 2019年度
- 学生時代の専攻
- 生物工学(遺伝子工学)
- これまでのキャリア
- 1年目~ 支払チームに配属。航空会社への運賃支払いや経費精算に関する業務に従事。
2年目~ 海外精算チームに所属。グループ法人間の債権債務回収を担当。
3年目~ 会計チームに所属。KWE(日本)の単体決算業務や予算編成を行う。
5年目~ 財務チームに所属。資金計画の策定や資金管理、銀行からの借入金管理、グループ内での貸付管理などを担当。
6年目~ 連結・開示チームに所属。海外現地法人を含めたグループ全体の決算業務と予算編成を担当。
世界規模でモノを動かす。
その仕組みに魅了されて。
大学では生物工学を専攻。遺伝子編集の研究などを行う。生物工学も興味深い分野だったが、仕事としては別の分野に挑戦したいと考えるように。そこで大学院への進学は選ばず、就活をスタートさせる。もともと興味を持っていた航空業界について調べる中で、フォワーダー業界の存在を知る。航空機や船舶などの輸送手段を持たないからこそ、お客様のご要望に応じて貨物の輸送プランを柔軟にコーディネートできることに面白さを感じ、フォワーダー業界を志望するように。フォワーダー業界の中でも、KWEは社員一人ひとりが組織の要となり高いパフォーマンスを発揮している会社であると感じたことが決め手となり、入社を決意。


数字を通してグローバル全体を
支える経理に。
入社して配属となったのは、経理部。最初に配属を知った時は自分が経理部ということを意外に感じ、思わず驚きました。てっきり私は、輸出入に関する業務を担当するとばかり思っていたからです。しかし、実際には経理業務は海外と連携する機会が多く、働いていくうちに経理の仕事の可能性にワクワクするようになっていました。これまでジョブローテーションとして部内の複数チームへ定期的に異動し、多岐にわたる業務を経験してきました。
最初の配属は支払チーム。そこでは、航空会社への運賃支払いや各営業所の経費精算を担当。その後、海外代理店への請求・支払いの管理や精算などを行う海外精算チームを経て、3年目にはKWE(日本)の単体決算チームへ異動。同じ経理でも支払業務と決算業務では業務内容が大きく異なるため、異動したばかりの頃は、慣れない業務に戸惑うことも多くありました。関連する本を読むなどして決算業務を勉強し、さらに上司や先輩方からアドバイスをいただくことで、自身が担当できる範囲を徐々に増やしていきました。その後は財務も経験し、現在では海外法人を含めたグループ全体の連結決算業務に携わっています。私が担当している業務は、最終的にはグループ全体の経営判断の材料にもなるため、日々責任感とやりがいを持って業務に取り組んでいます。


文化と基準の違いを乗り越える
コミュニケーションとは。
グループ全体の連結決算業務を担当するようになったのは、入社6年目。この業務では、国内外のグループ法人の決算を取りまとめるため、会計知識に加えて高い語学力も求められます。これまでの経験から、語学力に対する不安はあまりありませんでした。また、現地法人の経理担当者にデータの提出を依頼すれば、問題なく情報が集まるだろうと考えていたのです。しかし、現実はそう甘くはありませんでした。各国に依頼をしても、こちらの意図とは異なるデータが届くなど、想定した通りに回答が得られないことがありました。
原因を分析した結果、コミュニケーションスタイルや文化、会計基準の違いが影響していることに気付きました。そこで、国ごとの特性に応じて、コミュニケーションの取り方に工夫を加えることにしました。例えば、「この国にはクローズドクエスチョンで簡潔に質問する」「この国にはこまめに連絡をする」といったように、アプローチを柔軟に変えるようにしたのです。さらに、日本の会計基準に沿った対応を求める際には、単に指示を出すだけではなく、背景や目的を丁寧に説明することで相手の理解を促すよう努めました。その結果、データ収集はスムーズに進むようになり、連結決算資料を期限内に完成させることができました。


数字から読み解く。
理系出身が役立つ瞬間。
理系から経理部という経歴の私ですが、連結決算業務におけるバランスシート(BS)分析では、学生時代の経験が活きていると感じます。BSとは、会社の資産・負債・純資産をまとめた表です。資産とは、現金や預金など。負債とは、借入金や未払金など。純資産とは、資産から負債を引いた「会社が本当に持っている自分のお金」で、企業の体力や安定性を表します。BS分析を通じて、会社の財務状態を把握でき、経営方針の材料を得られます。
この分析で特に難しいのが、為替変動です。例えば、アメリカが持つ100ドルの借入金を日本円に換算する時、BS上で表すと、為替レートの変化によって増減が生じているように見えることがあります。経営層が必要としている情報は、為替の影響を除いた実態です。そのため、「なぜこの数字になったのか?」という背景まで深く考え伝えることが求められます。
世界61社から集まるデータの全ての項目で考察を行うので、一日中数字と向き合う時間が続くこともあります。仕事の中でも特に難易度が高い業務ですが、大学の研究で一つひとつの事象を論理的に検証した経験が数字とその背景にある意味を粘り強く分析する力につながっていると感じています。


点と点だった経験が、
線になっていく。
これまで経理部内で複数のチームを経験し、経理・財務に関するあらゆる業務に携わってきました。 各業務は一見独立しているように見えても、意外な形でつながりを感じる瞬間があります。例えば、3年目に担当した決算業務で得た知識や経験は、現在グローバル全体の決算を取りまとめる際に、随所で活かされています。また、2年目の精算の経験から各国の事情や文化背景への理解が深まり、それが今でも海外拠点とのコミュニケーションに役立っています。KWE(日本)の経理・財務業務は一通り経験することができたので、今後は海外に駐在して、これまでの経験を現地法人で活かしていきたいと考えています。