例年ボジョレーワインの輸送に携わっているKWEは、今年も万全の態勢で臨めるよう約1年の歳月をかけて準備を整えてきた。

フランスにて

10月中旬

ボジョレーワインの輸送に向けて各航空会社とフライトの打合せを行う。トラブルが起こらないよう事前に航空機確保の確認の他、ヨーロッパ各地の空港や税関の状況を確認。

10月27日

輸出者であるフランスの各ワインセラーから初集荷の連絡がKWEに入ってきた。やはりこのときは「今年もやってきた!」と胸が高鳴る瞬間である。フランス現地法人にいるスタッフは今年の出来栄えを期待しつつワインの産地であるボジョレー地区のマコン市に向かった。各ワインセラーの担当者と生産状況やトラックへの積み込み手配などを打合わせなければならない。同時に、各ワインセラーからボジョレーワインをピックアップした後、ヨーロッパ内の各空港まで安全に輸送するために、トラック会社とも綿密な打合せを行う。また各空港や経由地にKWEスタッフを配置させるなど輸送中のトラブルにも迅速に対応できるよう万全な態勢作りを行った。いよいよ慌ただしくなってきた。

11月1日

各ワインセラーへワインを集荷に向かう。出荷予定数を下回っていたが、打合せ通りボジョレーワインをトラックに積み込み、倉庫へ搬入。

11月3日

ここで大問題が発生。
なんと、ボジョレーワインの生産が遅れているというのだ。例年と比べると確かにスローペースだ。
ボジョレーワインを集荷するためにワインセラーを訪問するが集荷をさせてもらえない。しかも生産計画も未定とのこと。
このままでは解禁日に予定数を輸送することは不可能だ。事前に計画してきた輸送スケジュールは全て見直さなければならなくなった。「解禁日は19日だぞ。」スタッフの中にも焦りが出てきた。
日本にいるKWEスタッフ、ボジョレーワインを輸入されるお客様、各航空会社と毎日何度も連絡を取り合った。

11月6日

予定では明日7日までに全てのボジョレーワインの集荷が終了していなければならないはずだった。しかし現在、その半分しか集荷できていない。日本で待機するKWEスタッフにもすぐに連絡を入れた。受入態勢を整えている日本側の反応も焦りの色を隠せない。

11月8日

この生産遅延はKWEだけでなく全フォワーダーに影響が出る事態であった。
今までにない厳しい状況ではあるが、ここからがKWEの腕の見せところだ。ボジョレーワイン輸送を取り扱ってきた実績、ノウハウ、そしてチームワーク、これらが勝負を分ける。
とにかく解禁日までにお客様である日本の各酒屋に配送を完了していなくてはならない。それが私達の使命なのだから。

11月12日

KWEは欧州におけるネットワークを駆使し、連日各航空会社との交渉を行い、安全に、かつ遅れなくこの日までに予定されていたボジョレーワインの全量を集荷することが可能となった。だがこれで終わりではない。これから先、フランスから日本への輸送が待っているのだ。まだ安心はできない。
この日までに集荷したボジョレーワインは続々と各空港に運ばれ、航空機搭載用のパレットに組み上げられていく。ヨーロッパ各地の航空会社スタッフとKWE現地法人のスタッフに貨物搭載確認、出発確認を行い、輸送状況を日本のKWEスタッフに随時連絡していく。
日本のスタッフは、ボジョレーワインの到着を心待ちにしているお客様にタイムリーかつ正確に輸送状況を伝えている。

日本にて

11月14日-16日

この3日間で全フライトの到着を確認。
首を長くして待っていた日本のKWEスタッフの出番である。
まずボジョレーワインを搭載したKWEのチャーター便が関西空港に到着。その後、次々とボジョレーワインが成田空港、羽田空港、仙台空港、新千歳空港に到着した。KWEスタッフは各地の到着確認を行い、輸入通関手続きの手配、さらには国内転送の手配と時間に追われる。
実際に空港現場において積み下ろし作業にも立ち会い、直接ボジョレーワインにも触れ、お客様とダイレクトに連絡を取り合った。

11月19日

ボジョレーワイン 解禁日!
店頭に並ぶボジョレーワインを見て、やっと日本のKWEスタッフにも安堵の色が広がった。もちろんフランスにいるスタッフへの連絡も忘れない。世間がボジョレーワインにわく頃、KWEスタッフたちも仲間を労い、ボジョレーワインを味わう。もちろん格別な味であったことは言うまでもない。

生産遅延という予想外の事態が起こり、なおかつ前年を大きく上回る物量(何機ものチャーターフライトを一杯にしてしまう大変な量)であったにもかかわらず、大きな遅れもなく全て解禁日に間に合わせることができた。
それはKWEがこれまでに積み上げてきた経験と実績があってのこと。綿密な計画、フランスと日本それぞれの国内における連携、さらには国境や時差を越えたチームワークが発揮されたからこそである。
今回のハプニングでさえも、KWEはそれを自分たちの糧にしてしまうのだ。

プロジェクトストーリーTOPへ戻る